研究レポート

デンマーク補聴器関連施設の視察(5/6) デンマークについて

オペラハウス

※写真:最終日、初めての朝日とオペラハウスを背景に

10月下旬でしたが日は短く、寒いのでコペンハーゲンの街は、想像以上に人通りが少なかったです。一方、家々にはセンスの良い照明がロマンチックに点っていて、長い夜を快適に過ごすための家具やインテリアに対するこだわりが垣間見られました。こういった土地だからこそ、見た目が美しく、使い心地の良い補聴器が生まれるのかもしれません。

人魚姫の像

※写真左:人魚姫の像
※写真中央:日本でも有名なルイスポールセンの照明
※写真右:子供や荷物をのせることができる、デンマークの珍しい三輪自転車

豆知識:ユトランド半島と400以上の島々からなる人口540万人程の国。アンデルセンの生誕地で有名。写真はアンデルセンの代表作「人魚姫」の像。足は人間の形をしていて、先端に魚のひれがついていました。

デンマーク補聴器関連施設の視察(4/6) ICチップ工場 ダンコテックを訪問

ダンコテック社屋前

※写真:ICチップ工場 ダンコテック社入口

オーティコン本社の近くにあるICチップ工場。補聴器の心臓部分を製作している非常に重要な施設です。工場内は女性のスタッフが多く、談笑しながら生き生きと仕事をされていました。

工場内の様子

※写真:工場内の様子と女性スタッフ

静電気防止の白衣に着替え、工場内を見学。たくさんの機械が所狭しと並んでいます。補聴器の心臓部分がどのように組み立てられるのか製造過程を見て回りました。完成品は表面をコーティングされているため、内部がどのようになっているか見えないのですが、製造途中の内部を顕微鏡で確認することができ、とても興味深いものでした。

白衣の着用とチップ観察

※写真左:クリーンルームを前に白衣を着用
※写真右:顕微鏡にて製造途中のアンプを観察

デンマーク補聴器関連施設の視察(3/6) オーティコン本社を訪問

オーティコン本社

※写真:オーティコン本社入口

実際に補聴器を開発するオーティコン社の本拠地。コペンハーゲン郊外の、のどかな田園に建つガラス張りの社屋からは広大な緑の平野が見渡せ、非常に開放感があります。デンマークで働きたい企業の上位三社に選ばれるだけあり、時間や空間の縛りがなく、自分のペースで自由に仕事ができる環境が整っていました。

本社内のオフィスと会議室

※写真左:オフィス
※写真右:会議室

オフィスの内部もガラス張りで、どこに誰がいるのかすぐにわかります。会議室には壁がなく、偶然通りがかった人がアイディアを出すこともあるとのこと。自由で交流しやすい環境からは、優れたアイディアが生まれやすいと考えているそうです。また、本社を世界地図に見立て、各部屋に国名が付けられているのも個性的。当日私達がセミナーを受けた会場はちょうど「JAPAN」でした。

本社内のスタジオ

※写真右:フィッティングルームでの説明
※写真左:サラウンドスタジオ

セミナーでは、無線技術の進化によって、いかに補聴器が人間本来の聞き取りに近づきつつあるか実演を交えた講義を聞きました。デンマークでも一日平均6時間、起きている時間の約3分の1はテレビを見ているというお話があり、テレビを聞きやすくするための開発にも力を入れているそうです。講師の方は、補聴器だけではなく無線技術を使った補聴システムの活用を薦めていました。当店でも試聴いただいたお客様からは非常に好評なのでこのお話には共感できました。

測定と耐久テスト

※写真左:測定の説明
※写真右:補聴器への耐衝撃テストを行う実験室

社内のツアーでは、音の方向感を研究するサウンドスタジオや試作中の補聴器をモニターの方に試し、効果を検証するフィッティングルーム、補聴器がどの程度の衝撃に耐えられるのかを実験する研究室などを視察しました。たくさんの技術者たちの力で、一つ一つの補聴器が制作されていることを改めて実感することができました。