専務 菅野聡のブログ

3月3日「耳の日」。耳について考える日。

本日3月3日は「耳の日」。「3」が耳の形に似ていることや、「耳(みみ)」の語呂合わせから、日本では3月3日を「耳の日」としていますが、世界的にも同様に「WORLD HEARING DAY」としてWHOが「耳の日」に制定している記念日になります。電話の発明者であり、ろう教育者であったグラハム・ベルの誕生日に由来しているそうです。

記念日の意味するところは、そのことについて思いを巡らせてみる日…となるのかと思い、「耳」について考えてみますと、ここ最近の世の中の動きと関連することがあります。

このところ、毎年のように電車内で物騒な事件が続いていますが、あのような時、一番にその危険な状況を察知できるのは、耳からの情報です。遠くの方から何か気になる声が聞こえたような…何事かな?→周囲を見る。→周囲の人が見ている方向を自分も見る→隣の車両で何かトラブルが起きているようだ…→助けに行くべきなのか、逃げるべきなのか、このままいても大丈夫なのか、周囲の状況と合わせて判断することができる。…つまり、耳は周囲の状況を認識するためのレーダーのような役割があるということです。最近、電車内ではイヤホンで耳を塞いでいる人がとても多くいますが、私はこの「耳を活用したレーダー機能」を働かせるために、不特定多数の人が往来する電車内ではイヤホンを使わないようにしています。

そして、2020年以降、コロナやウクライナ等、目まぐるしく世界規模で大きな変化が日常生活に多大な影響を与えています。来店されるお客様に近況を伺ってみても、ご高齢の方は外出を最低限に、集まりにも参加を控えるようになられた方が多く見受けられます。友達と話す機会が無くなっちゃったから、久しぶりに話しができて良かったというお声もありました。慣れてしまったコロナの日常にありますが、この耳の日の本日は、「対話によるコミュニケーションの価値」、そしてそのために必要となる「補聴器によるヒアリングケア」について、改めて考える日になればと思っています。

追伸
私はイヤホンについては、主に飛行機で移動する時にJust earを使用しています。着陸するまでの1~2時間、ずっとつけていても痛くない装着感と、構造上の特徴から完全な遮音にはならない安心を感じるからです。何より自分が深く関わっているイヤホンでもあるからですが。イヤホンについては歩きながら使用している人もいますが、私は使いません。音楽よりも日常の音を聞く方が好きという志向があるからでもあります。今朝も出勤途中に歩いていた時、小鳥のさえずりが聞こえ、ふとその方向に視線を動かしたところ、公園に梅の木があることに気づきました。梅の花がきれいに咲いているなあと、閉塞感のある世の中にあって、そんな心地よい気持ちにもさせてくれる日常の音が私は好きです。