専務 菅野聡のブログ
少しずつ秋らしい日が増えてきました。
この夏から初秋にかけては、各地で大雨や台風などによる被害が相次ぎ、災害に関するニュースを目にする機会も多くありました。最近は少し落ち着いてきたように感じますが、こうした機会に、補聴器をお使いの方にとっての「備え」について、あらためて記事に残しておきたいと思います。
災害への備えというと、水や食料、懐中電灯などを思い浮かべる方が多いと思いますが、補聴器をお使いの方にとっては、「聞こえ」を確保するための準備も大切です。避難先では、周囲からの案内や呼びかけを聞き取る必要があります。普段は問題なく使えている補聴器も、停電や避難生活といった状況になると、いつも通りに使えない可能性があります。
今回は、補聴器をお使いの方に一度確認していただきたい、災害時への備えについてご紹介します。
充電式と電池交換式、それぞれに合った備えを
補聴器には、大きく分けて「充電式」と「電池交換式」があります。近年は充電式の補聴器がかなり増えてきました。毎日の細かな電池交換が不要で、夜に充電器へ置いておけば翌日また使えるため、便利に感じている方も多いと思います。ただし、災害などで停電が長引いた場合には、充電ができなくなる可能性があります。
一方、電池交換式の補聴器は、予備の電池が手元にあれば、電源が確保できない状況でも使い続けることができます。どちらが良い、悪いということではありません。それぞれの特徴を理解したうえで、ご自身がお使いの補聴器に合わせた準備をしておくことが大切だと思います。
充電式補聴器をお使いの方は、補聴器と充電器をできるだけ同じ場所に置く習慣をつけておくと安心です。急いで避難しなければならないときに、「補聴器は持ったけれど、充電器を忘れてしまった」ということが起こらないようにするためです。
電池交換式の補聴器をお使いの方は、防災袋の中に補聴器用の予備電池を入れておくことをおすすめします。補聴器用の空気電池にも使用期限がありますので、防災用品を見直すタイミングで、ときどき期限を確認しておくとよいと思います。
また、補聴器を買い替えたあと、以前使っていた補聴器が手元に残っている場合には、災害時の予備として活用するのも一つの方法です。特に、現在は充電式を使っていて、以前の補聴器が電池交換式であれば、停電時の備えとして役立つ場合があります。まだ使用できる状態かどうかも含め、日頃から確認しておくと安心です。
補聴器は、毎日の生活の中で使うものです。だからこそ、災害が起きてから考えるのではなく、普段の生活の延長で少しだけ備えておくことが大切ではないかと思います。
電池交換式の先進AI補聴器 Oticon Verit(ベリット)
こうした災害時の備えという点から見ても、この夏に新しく登場した補聴器は興味深い製品だと思います。
それが、Oticon Verit(ベリット)です。

Veritには、これまで充電式モデルを中心に搭載されていた先進のAI技術が採用されています。そして、大きな特徴のひとつが電池交換式であることです。近年は高性能な補聴器ほど充電式が中心になってきましたが、Veritは電池を交換することで、充電環境がない場所でも使い続けることができます。
普段の使いやすさという点では充電式にメリットがありますが、停電時や外出先など、すぐに充電できない状況を考えると、電池交換式ならではの安心感があります。「万が一のときにも使いやすい補聴器を選びたい」という方には、ひとつの選択肢になると思います。
また、これまで長く電池交換式の補聴器を使っていて、使い慣れた方式のまま新しい補聴器へ買い替えたいという方にも、おすすめしやすい製品です。充電式が主流になってきた中で、先進的な機能を備えた電池交換式という選択肢が増えたことは、補聴器を選ぶうえで大きな意味があると感じています。
「自分の場合は充電式と電池交換式のどちらが合っているのか」「災害への備えも考えて補聴器を選びたい」といったご相談がありましたら、ご来店の際にお気軽にお尋ねください。また、実際に補聴器をお使いの皆さまで、「こんな備えをしている」「こんな工夫をしている」というものがありましたら、ぜひ教えていただければと思います。